DXグランプリ2020に選ばれた2社の事例を紹介

Digital Transformation

DX銘柄について

東京証券取引所に上場している企業の中から、企業価値の向上につながるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を「DX銘柄」として、業種区分ごとに選定して紹介するものです。

企業のDXに向けた取組を強く推進するため、銘柄選定企業の中から”デジタル時代を先導する企業”として、株式会社小松製作所、トラスコ中山株式会社を「DXグランプリ2020」として発表しました。

小松製作所の事例

小松製作所は、「スマートコンストラクション」事業を展開し、今後数年で労働者が最大120万人不足する製造業の現場課題に対して、AIやIoTを活用して、それを解消していこうする取り組みを行っています。

https://smartconstruction.komatsu/

3月15日現在で、このスマートコンストラクションの仕組みは、500以上の現場で、活用されており、同社の「未来の現場」を作るという取り組みは、広がりを見せています。

小松製作所の取り組みは、これまで、各業者ごとに分断されていた(属人的であった)業務を、データ化し、一元管理することで、工期の管理や業務を効率よく進めることに役立ちます。

これまで、現場監督の力量に頼っていた部分を見える化することは、工事に関わる業者にとっても、管理する側にとっても、大きな変化を生み出しています。

まさに、人とデジタルの良い部分を補完した素晴らしいDXといえます。

DXコンサルタントの目

DXコンサルタントとしてみると、このプロジェクトが順調に進んでいる要因は、「最初の目的設定」にあると考えます。「未来の現場」というキーワードをより明確に描き、そのために人がどう動き、デジタル面をどう活用するのか。更に、社会課題を明確にして、その解決策に挑むという点で、非常に優れた事例と言えます。

翻って、あなたの業界に落とし込んだ際に、「未来の百貨店」「未来の農業」「未来の林業」「未来の居酒屋」といった、少し先の未来をリアルに想像して、そこから逆算して考えると、小松製作所のようなグランド・デザインを描くことができるのはないでしょうか。

トラスコ中山の事例

トラスコ中山も、DXグランプリに選ばれた企業です。

『どんな時代も「こころざし」を胸に、トラスコ中山らしさ溢れるDXで明るく元気な社風とヒトを醸成していく。』をキャッチコピーに、DXの位置づけを明確にし、2020年1月の基幹システムの刷新や、新規ビジネス「MROストッカー」、デジタルとメカ(物流機器)を融合させた最先端の物流センター建設など、DXに関する様々な取り組みを行っています。』

http://www.trusco.co.jp/business/information_system.html

上記の理念を掲げ、基幹システムのリプレイスプロジェクトにおいて、AI、IoT、見える化などの様々な技術を導入し、活用しています。

ITで「問屋」ととしての機能強化を実現し、サプライチェーン全体の利便性を高める

新システムのコンセプトは「自動化できる仕事は、システムで全て自動化!」。
販売実績などのデータを起点に、見積業務の自動化、商品の在庫自動化などにより、当社業務の生産性向上、スピード・精度アップを実現するとともに、販売店様、ユーザー様の利便性の向上を目的としています。

http://www.trusco.co.jp/business/information_system.html

上記の中でも、課題を自社のみならず、取り組み先や物流全体まで広げ、その中で、何が最適化を見越したDXを展開します。

DXコンサルタントの目

トラスコ中山さんの場合は、物流に関わる「全体最適」を断行していっていることが非常に重要な視点だと思います。

少なからず、部分最適化されていた業務や連携の部分を、全体の流れにおいて、これが最適という目指すべき方向性を見出し、そこから逆算した「よりより部分最適」を生み出していくというアプローチが非常に優れています。

DXプロジェクトの失敗する要因として、部分の最適から入り、そこで、反発が生まれ、なかなか前に進まないということがあります。「全体にとっていいことは、基本的には、部分にとってもいいことに繋がります」が、「部分にとっていいことが、全体にとっていいこと」とは、必ずしも言えません。

グランド・デザインを描ききった、小松製作所とトラスコ中山の両者は、DXグランプリにふさわしい事例と言えると思います。

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