来る電子帳簿保存法改正!電帳法Q&Aとやるべき3つのステップを大公開

日常でのオンライン化はもはや常識になりつつある世の中ですが、そうは言ってもまだまだ、ごく一部にすぎません。

2022年1月に、電子帳簿保存法が改正されることによってさらにオンライン化(紙類の電子化)に拍車がかかることでしょう。

ここでは、今回の電帳法改正についてのポイントを3つに分けてご紹介します。そして国税庁HPの電子帳簿保存法Q&Aからいくつかピックアップしてまとめました。最後には電子化するためのステップをお伝えいたします。

この記事を読み終えたら電帳法改正に向けてスムーズに対応していただけると思います。

電子帳簿保存法の改正

来年2022年1月に、電子帳簿保存法(正式名称は「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」)が改正される際の変更点、改正後はどうなるのか、不正があった場合は…など、まずは一章でお伝えしていきます。

朗報!2年間の猶予期間が設けられました。

・猶予期間は、令和5(2023)年12月31日まで(つまり、令和6(2024)年1月1日から義務化開始)

・猶予が認められるのは、次のいずれの条件も満たしているとき

・所轄税務署長がやむを得ない事情があると認めている

・電子取引の取引情報のうちPDFなどの電子データで受領(作成)したものを印刷して提示できる、あるいは、提出を求められたときに応じられる状態になっている
・やむを得ない事情の認定については、所轄税務署長への申請手続きなどは不要

https://www.f-com.co.jp/blog/2021/12/88851/

やむを得ない事情は、具体的に国税局からは示されていませんが、いずれ義務化するため、今から準備を進めていきましょう。

電子帳簿保存法の変更点は?

来年1月1日に施行予定の電子帳簿保存法の改正ですが、改正される点はポイントとして以下の4つにわけられます。

  • 承認制度の廃止
  • タイムスタンプ要件の緩和
  • 検索要件の緩和
  • 電子取引の電子データ保存義務化

承認制度の廃止

改正前は事前に3か月前に申請をしなければなりませんでした。承認が下りるまでの時間や申請の手続き・準備などにかかる時間も必要でしたが、改正後は、国の基準を満たしかつ電子帳簿保存法に対応した昨日が備わっている会計システムやスキャナ等で、速やかに保存できるようになります。

タイムスタンプ要件の緩和

タイムスタンプ とは、ある時刻にその電子データが存在していたこととそれ以降改ざんされていないことを証明するもので、文書を電子化する際に活用されます。
改正前は、書類をスキャンした際に受領者がタイムスタンプの付与を3営業日以内に行なうことが必要でした。改正後は受領時の署名が不要になります。
さらに、タイムスタンプの付与期間が二日から最長二ヶ月以内に。不正防止の策として、電子データの修正・削除をしたことを記録に残せるシステムである場合、タイムスタンプが不要になります。

検索要件の緩和

改正前では、検索条件として取引年月日、勘定科目、取引金額やその帳簿の種類に応じた主要な記録項目を設定できることが必須でした。
改正後は、検索時に必要な要件が、取引年月日、取引金額、取引先のみになります。国税庁などの要求によって電子データのダウンロードに応じる場合、範囲指定や項目を組み合わせて設定する機能の確保も不要になります。

電子取引の電子データ保存義務化

改正前は、電子取引データは書面で保存することが認められていましたが、改正後は電子取引データを書面に出力・印刷して保存することが廃止されます。
つまり、電子取引データは電子取引データのままの保存が義務化されるということです。

不正が発覚した場合、どうなるの?

CASE1

スキャナ保存された電磁的記録に関連した不正があった場合、適正な保存を担保するための措置として、スキャナ保存が行われた国税関係書類に係る電磁的記録に関して、隠蔽し、又は仮装された事実があった場合には、その事実に関し生じた申告漏れ等に課される重加算税が 10%加重されます。

CASE2

電子取引の取引情報に係る電磁的記録に関して、隠蔽し、又は仮装された事実があった場合には、その事実に関し生じた申告漏れ等に課される重加算税が 10%加重されます。

電子帳簿保存法が改正されました

電子化完全対応

電子帳簿保存法の改正に向けて、備えていきましょう。

電子計算機を使用して作成する帳簿書類関係

Q.電磁的記録等による保存等が認められない国税関係帳簿書類には、どのようなものがあるのでしょうか。

手書きで作成された国税関係帳簿は認められません。なお、国税関係書類については、スキャン文書による保存が認められます。
※スキャナ保存の対象となる書類

Q.クラウドサービスの利用や、サーバを海外に置くことは認められますか。

規則第2条第2項第2号に規定する備付け及び保存をする場所(以下「保存場所」といいます。)に備え付けられている電子計算機とサーバとが通信回線で接続されているなどにより保存場所において電磁的記録をディスプレイの画面及び書面に、規則第2条第2項第2号に規定する状態で速やかに出力することができるときは、クラウドサービスを利用する場合や、サーバを海外に置いている場合であっても、当該電磁的記録は保存場所に保存等がされているものとして取り扱われます。

Q.当社は各種の業務システム(販売等の個別取引データを保存)と会計システム(業務システムの集計データを保存)を連携させています。「仕訳帳」及び「総勘定元帳」を電磁的記録等により保存等することとした場合、会計システムのデータのみ保存しておけばよいでしょうか。

「仕訳帳」及び「総勘定元帳」を電磁的記録等により保存等する場合には、原則として、会計システムのデータとともに業務システムのデータを合わせて保存する必要があります。なお、法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受けようとする場合には、この「仕訳帳」及び「総勘定元帳」を含む特例国税関係帳簿について全て優良な電子帳簿の要件を満たして保存等を行う必要があります。

Q.国税関係帳簿の電子計算機処理に当たり、記帳代行業者等に委託している場合でも認められますか。
また、記帳代行業者等への委託に際して、課税期間中に記帳せず、当該期間終了後にまとめて記帳することを委託し、そこで作成された電磁的記録を保存することや、保存場所を記帳代行業者の所在地にすることは認められますか。

会計事務所や記帳代行業者に委託することは認められますが、国税関係帳簿の作成は、課税期間中に記帳せず当該期間終了後にまとめて記帳することを委託する方法は、認められません。また、保存場所も、記帳代行業者の所在地にすることは認められません。

Q.国税関係書類を電磁的記録により保存する場合、その電磁的記録を出力した請求書等に手書により新たな情報を付加した上で相手方に交付した場合のその写しは、必ず書面により保存しなければなりませんか。

電子計算機により作成した国税関係書類を書面に出力し、それに手書により新たな情報を付加したものは、一貫して電子計算機を使用して作成したものではないので、その書類については、書面により保存しなければならないこととなります。

Q.訂正削除の履歴の確保の方法として、貸借の勘定科目は同一で、金額をマイナスで入
力する訂正の方法は認められますか。

いわゆる反対仕訳による方法の一類型と考えられますので、電磁的記録の記録事項を直接に訂正し又は削除することができないシステムを使用している場合には、訂正又は削除の履歴の確保の要件を満たすこととなります。

Q.電磁的記録の記録事項を訂正し又は削除することができるシステムを使用している場
合は、訂正削除の履歴の全てについて残すことができる必要がありますか。

入力誤りについて訂正又は削除を行うための期間があらかじめ内部規程等に定められており、かつ、その期間が入力した日から1週間を超えない場合には、その期間について訂正又は削除の履歴を残さないシステムを使用することが認められます。

Q.帳簿間の記録事項の関連性を確認することができるようにしておくこととされていますが、具体的には、どのような方法をとれば要件を満たすこととなりますか。

帳簿間の記録事項の関連性を確認するための記録方法については、取扱通達8-11で例示していますが、それを図示すれば、別紙の図1から3のとおりとなります。

Q.電磁的記録の検索機能における日付に係る記録項目において、総勘定元帳の「記載年月日」とは、いつ時点のことをいうのでしょうか。

所得税法施行規則第59条第2項及び法人税法施行規則第55条第2項に規定されている総勘定元帳の「記載年月日」とは、仕訳帳から総勘定元帳へ個々の取引を転記している場合は、転記した取引の取引年月日となり、一定期間の取引の合計金額を総勘定元帳に転記している場合は、一般的に複式簿記の原則に従って処理される日や、簡易帳簿への記帳が行われる日(集計対象とした期間の末日など)が記載年月日となります。

Q.COMにより国税関係帳簿書類の保存を行う場合、3年間の電磁的記録の並行保存に 代えて、出力した書面を保存する方法は認められますか。

認められません。

Q.電磁的記録等による保存等を取りやめることとした場合、その取りやめることとした日において保存等している電磁的記録等は、そのまま電磁的記録等により保存等することとしてもよいのでしょうか。

電磁的記録等による保存等を取りやめることとした場合、その取りやめることとした日において保存等していた電磁的記録等のうち、保存要件を満たせなくなるものについては全て書面(紙)に出力して保存等をする必要があります(取扱通達4-39)。

Q.特例国税関係帳簿に記録された事項に関し修正申告等があった場合には過少申告加算税が軽減されるとされていますが、個人事業者の場合、「記載された事項に関し」とは、どのようなものが該当しますか。

個人事業者の場合、事業所得、不動産所得及び山林所得のように帳簿の保存義務がある所得に係る過少申告については全て過少申告加算税が軽減されますが、帳簿の保存義務がない一時所得や配当所得といった所得に係る過少申告や、所得税の所得控除(保険料控除、扶養控除等)の適用誤りに起因する過少申告については、優良な電子帳簿に係る過少申告加算税の軽減措置の適用はありません。

Q.法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受けようとする場合には、どの帳簿について要件を満たして保存する必要がありますか。

法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の対象となる特例国税関係帳簿とは、所得税法施行規則第 58 条第1項(取引に関する帳簿及び記載事項)、法人税法施行規則第 54条(取引に関する帳簿及び記載事項)又は消費税法第 30 条第7項(仕入れに係る消費税額の控除)、第 38 条第2項(売上に係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除)、第 38 条の2第2項(特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた場合の消費税額の控除)及び第 58 条(帳簿の備付け等)に規定する帳簿を指し、適用を受けようとする税目に係る全ての帳簿を規則第5条第5項の要件に従って保存し、かつ、あらかじめ本措置の規定の適用を受ける旨等を記載した届出書を提出する必要があります。
なお、総勘定元帳や仕訳帳以外の帳簿は納税者が行う事業の業種や規模によって異なり、保存義務者によって作成している帳簿は区々ですが、例えば、現金出納帳、固定資産台帳、売掛帳、買掛帳、経費帳等の帳簿を作成している場合には、各帳簿について規則第5条第5項の要件に従って保存する必要があります。

Q.当社は連結法人ですが、法人税について法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受けたい場合には、どの帳簿について要件を満たして保存等を行う必要がありますか。

規則第5条第5項に規定する優良な電子帳簿の要件を満たして保存等を行う必要があります。

Q.法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受けようとする場合には、あらかじめ届出書を提出することとなっていますが、具体的にはいつまでの期限を指すのでしょうか。

法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受けようとする国税の法定申告期限までに、法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受ける旨等を記載した届出書(以下「特例適用届出書」といいます。)の提出が必要となります。

Q.法人税に係る特例国税関係帳簿を本店のほか事業所ごとに作成、保存している場合、各事業所の長が各事業所の所在地の所轄税務署長に対して法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受ける旨等を記載した届出書を提出することができるのでしょうか。

法人自体が、本店所在地の所轄税務署長に対して法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受ける旨等を記載した届出書(以下「特例適用届出書」といいます。)を提出する必要があります。

Q.有限会社から株式会社への組織変更を行う場合、有限会社があらかじめ提出した届出書の効力は株式会社に承継されますか。

組織変更前の法人の届出書の効力は、組織変更後の法人にそのまま引き継がれます。

Q.法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受けることをやめようとする場合の取りやめの届出書を提出した場合、その取りやめの届出書を提出した日において保存等している電磁的記録等は、そのまま電磁的記録等により保存等することとしてもよいのでしょうか。

法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を取りやめる旨等を記載した届出書(以下「特例取りやめ届出書」といいます。)を提出した場合、その特例取りやめ届出書を提出した日において保存等をしている特例国税関係帳簿に係る電磁的記録及び電子計算機出力マイクロフィルムについては、引き続き規則第2条第2項の要件を満たしていれば電磁的記録等により保存等を行って差し支えありません。
なお、規則第2条第2項の要件を満たせない場合には、その電磁的記録等を書面(紙)に出力して保存等をしなければなりません。(取扱通達4-39)。

Q.グループ法人である4社が、いずれも親会社が開発した電子計算機処理システムにより特例国税関係帳簿を作成している場合、子会社の法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受ける旨等を記載した届出書を親会社の届出書の提出と同時に親会社の納税地の所轄税務署長を経由して提出することができますか。

できません。

Q.自社で使用する帳簿ソフト等について、電子帳簿保存法の優良な電子帳簿の要件を満たしているか分からないのですが、どのようにしたらよいですか。

まずは当該ソフトウェアの取扱説明書等で電子帳簿保存法の優良な電子帳簿の要件を満たしているか確認してください。また、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(以下「JIIMA」といいます。)において、市販のソフトウェア及びソフトウェアサービス(以下「ソフトウェア等」といいます。)を対象に、電子帳簿保存法における優良な電子帳簿の要件(改正前の電子帳簿保存法の保存要件に相当する要件)適合性の確認(認証)を行っており、JIIMAが確認(認証)したソフトウェア等については、そちらでも確認することができます。

Q.公益社団法人日本文書情報マネジメント協会により認証されたソフトウェア等とはどのようなものでしょうか。

公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(以下「JIIMA」といいます。)が電子帳簿保存法に規定する機能要件に適合するか機能の仕様について取扱説明書等で確認を行い、法的要件を満たしていると判断し認証したソフトウェア等をいいます。また、認証を受けたソフトウェア等は、国税庁及びJIIMAのホームページに記載される認証製品一覧表に明示されるほか、当該ソフトウェア等の説明書等に認証番号などが記載されています。認証制度開始時からの電子帳簿(法4①)及びスキャナ保存(法4③)用のソフトウェア等に係る認証制度に加えて、令和3年4月以降は、電子書類(法4②)及び電子取引(法7)に係るソフトウェア等についても認証を行っています。
なお、認証を受けたソフトウェア等は、以下に示す「認証ロゴ」を使用できることから、そのソフトウェアがJIIMAから認証されたものであるか否かについては、この認証ロゴによって判断することもできます。ただし、以下の「認証ロゴ」は令和3年6月現在で使用しているものを記載していますので、使用にあたっては説明書等で認証番号などを確認していただくようお願いします。

Q.令和4年1月1日において現に電子帳簿保存の承認を受けている国税関係帳簿について、法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受けることはできますか。

令和4年1月1日前において現に令和3年度の税制改正前の承認を受けている国税関係帳簿(以下「承認済国税関係帳簿」といいます。)について、当該承認済国税関係帳簿が規則第5条第1項に定める特例国税関係帳簿(所得税法上の 青色申告 者が保存しなければならないこととされる仕訳帳、総勘定元帳その他必要な帳簿(所得税法施行規則 58①)、法人税法上の青色申告法人が保存しなければならないこととされる仕訳帳、総勘定元帳その他必要な帳簿(法人税法施行規則 54)又は消費税法上の事業者が保存しなければならないこととされる一定の帳簿(消費税法 30⑦、38②、38 の2②、58))である場合には、法第8条第4項に規定する過少申告加算税の軽減措置の適用を受けることが可能です。その場合においても、あらかじめ、法第8条第4項の規定の適用を受ける旨等を記載した届出書の提出が必要となりますので注意してください(令3改正法附則 82⑦)。

Q.令和4年1月1日以後に備付けを開始する(保存を行う)国税関係帳簿(書類)について、令和3年度の税制改正前の承認を受けて電磁的記録による保存等を行いたいのですが、承認申請書を提出すれば可能なのでしょうか。また、可能な場合には、いつまでに承認申請書を提出する必要がありますか。

令和4年1月1日以後備付けを開始する(保存を行う)国税関係帳簿(書類)について、税務署長の承認を受けて保存等を行いたい保存義務者は、令和3年9月30日までに納税地等の所轄税務署長宛に承認申請書を提出してください。

スキャナ保存関係

Q.スキャナ保存制度はどのような内容となっていますか。

取引の相手先から受け取った請求書等及び自己が作成したこれらの写し等の国税関係書類(決算関係書類を除く)について、一定の要件の下で、書面による保存に代えて、スキャン文書による保存が認められる制度です(法4③)。

Q.どのような書類がスキャナ保存の対象となりますか。

国税に関する法律の規定により保存をしなければならないこととされている書類(国税関係書類)のうち、規則第2条第4項に規定する書類を除く全ての書類が対象となります。なお、スキャナ保存により電磁的記録の保存をもって国税関係書類の保存に代える日前に作成又は受領した重要書類については、所轄税務署長等に適用届出書を提出したときは、一定の要件の下、スキャナ保存をすることができます。

Q.スキャナ保存を適用している場合、国税関係書類の書面(紙)は、スキャナで読み取った後、即時に廃棄しても問題ないでしょうか。

令和4年1月1日以後に保存を行う国税関係書類については、以下(※)の場合を除いて、スキャナで読み取り、最低限の同等確認(電磁的記録の記録事項と書面の記載事項とを比較し、同等であることを確認(折れ曲がり等がないかも含む)することをいいます。以下同じです。)を行った後であれば、即時に廃棄して差し支えありません。
(※) 電磁的記録と合わせて国税関係書類の書面(紙)を保存する必要がある場合
・ 入力期間を経過した場合(【問35】のようなケースを除く)
・ 備え付けられているプリンタの最大出力より大きい書類を読み取った場合

Q.スキャン文書の保存により消費税の仕入税額控除は認められますか。

認められます。

Q.「スキャナ」とは、どのようなものをいうのでしょうか。

「スキャナ」とは、書面(紙)の国税関係書類を電磁的記録に変換する入力装置をいい、いわゆる「スキャナ」や「複合機」として販売されている機器が該当することになります。また、例えば、スマートフォンやデジタルカメラ等についても、上記の入力装置に該当すれば、「スキャナ」に含まれることになります(取扱通達4-16)。

Q.利用機器が私物であることについて、制約はありますか。

ありません。

Q.受領者等以外の者がスマートフォンやデジタルカメラ等を使用して読み取りを行うことは可能でしょうか。

可能です。

Q.従業員が立て替えた交際費等の領収書について、所要の事項を整理した精算書とともに提出させて、帳簿代用書類として使用していますが、このような帳簿代用書類は、スキャナ保存の対象とすることができますか。また、一般書類として適時入力方式の対象となりますか。

スキャナ保存の対象とすることができますが、一般書類から除かれているため適時入力方式の対象とはなりません。

Q.スキャナ保存を行おうと考えていますが、どのような要件を満たさなければならないのでしょうか。

国税関係書類のスキャナ保存に当たっては、真実性や可視性を確保するための要件を満たす必要があります(規則2)。詳しくは次の表をご覧ください。

Q.「その業務の処理に係る通常の期間」については、規則第2条第6項第1号ロ及び第2号ロ並びに第5条第5項第1号イ⑵にそれぞれ規定されていますが、その期間については同様に解してよいのでしょうか。

規則第2条第6項第1号ロ及び第2号ロに規定する「その業務の処理に係る通常の期間」とは、国税関係書類の受領等からスキャナで読み取るまで又は受領等からタイムスタンプを付すことができるようになるまでの通常の業務サイクルの期間をいい、規則第5条第5項第1号イ⑵に規定する「その業務の処理に係る通常の期間」とは、事務処理後データの入出力を行うまでの通常の業務サイクルの期間をいいます。

Q.電磁的記録の書面への出力に当たっては、画面印刷(いわゆるハードコピー)による方法も認められますか。

規則第2条第6項第5号において、電磁的記録の画面及び書面への出力機能として「整然とした形式であること」、「当該国税関係書類と同程度に明瞭であること」と規定されていますが、これはディスプレイに出力する際にファイル等が分割されることなく整然とした形式で出力することができ(【問9】参照)、保存されている電磁的記録の情報が適切に再現されるよう読み取った書類と同程度に明瞭であること(【問37】参照)などが必要となります。そのため、そのような状態で、速やかに出力できれば、画面印刷(いわゆるハードコピー)であっても認められます。

Q.保存対象となるデータ量が膨大であるため複数の保存媒体に保存しており、一課税期間を通じて検索できませんが、問題はありますか。

保存されている電磁的記録は、原則として一課税期間を通じて検索をすることができる必要があります。

Q.「国税関係書類に係る記録事項の入力」を入力期間内に行うこととされていますが、入力期間内に単なるスキャニング作業を終えていればよいのでしょうか。

入力期間内に、スキャニングした 国税関係書類に係る電磁的記録の記録事項にタイムスタンプが付された状態又はその後の当 該電磁的記録の記録事項に係る訂正又は削除の履歴等を確認することができるシステム(訂 正又は削除を行うことができないシステムを含みます。)に格納した状態にしなければなり ません。

Q.「速やかに」入力する場合で、やむを得ない事由によりおおむね7営業日以内に入力できない場合は要件違反となるのでしょうか。

おおむね7営業日以内に入力できない特別な事由がある場合に、そのおおむね7営業日以内に入力することができない事由が解消した後直ちに入力したときには、速やかに入力したものとして取り扱われます。

Q.入力期間を誤って経過してしまった場合の取扱いはどのようになるのでしょうか。

入力期間を経過した国税関係書類についてもその他の保存要件に沿って入力するとともに、当該国税関係書類を紙のまま保存することとなります。

Q.一般財団法人日本データ通信協会が認定する業務に係るタイムスタンプとはどのようなものでしょうか。

タイムビジネスの信頼性向上を目的として、一般財団法人日本データ通信協会が定める基準を満たすものとして認定された時刻認証業務によって付与され、その有効性が証明されるものです。また、認定を受けたタイムスタンプ事業者には、「タイムビジネス信頼・安心認定証」が交付され、以下に示す「タイムビジネス信頼・安心認定マーク」を使用できることから、その事業者の時刻認証業務が一般財団法人日本データ通信協会から認定されたものであるか否かについては、この認定マークによって判断することもできます。

Q.受領者等が読み取る場合で、国税関係書類の大きさがA4以下のときには、大きさに関する情報の保存が不要となりますが、国税関係書類の大きさがA4以下とはどのように判断するのでしょうか。

基本的には、日本産業規格(JIS P0138)において、A列4番以下の大きさであるかを判断 することとなります。このため、A列4番からA列10番がA列4番以下の大きさに該当する こととなります。 ただし、A列の規格に該当しない大きさの書類についても、日本産業規格A列4番に収ま る大きさである場合、A列4番以下の大きさとして扱います。

Q.市販のヴァージョン管理ソフトを使用すれば、訂正又は削除の履歴の確保(ヴァージョン管理)の要件を満たしているといえるのでしょうか。

市販のヴァージョン管理ソフトを使用しても、必ずしも要件を満たしているとはいえませ ん。 

Q.具体的にどのようなシステムであれば、訂正又は削除の履歴の確保の要件を満たしているといえるのでしょうか。

スキャナ保存における訂正又は削除の履歴の確保については取扱通達4-25及び4-27で例示していますが、それを図示すれば次の図1から3のとおりです。

Q.「国税関係書類の入力を行う者」とは、単にスキャニングを行う者のことをいうので
しょうか。

単にスキャニングを行う者のことをいうのではなく、スキャナで読み取った画像と書面(紙)の記載事項や色調と同等であることなどを確認した者をいうこととなります。

Q.スキャン文書について圧縮して保存することは認められないのでしょうか。

200dpi 以上の解像度及び赤・緑・青それぞれ 256 階調(※)以上で JIS X6933 又は ISO12653-3 のテストチャートの画像を読み取り、ディスプレイ及びプリンタで出力した書面で4ポイントの文字が認識できるような状態であれば、圧縮して保存して差し支えありません。なお、スキャナ保存を行う国税関係書類に4ポイントの文字が使用されていない場合であっても、上記の方法によって4ポイントの文字が認識できる各種機器等の設定等で全ての国税関係書類をスキャナで読み取り、保存しなければなりませんが、スマートフォンやデジタルカメラ等を使用して読み取った画像の場合、機器によって縦横比が異なることから、圧縮して保持する際には、読み取った書類の縦横それぞれが、解像度の要件を満たす必要があることに注意してください。
(※) 規則第2条第7項に規定する国税関係書類(一般書類)の場合は、いわゆるグレースケールでの保存も可能です。

Q.スキャナで読み取った画像データをテキスト化することができない場合でも、検索の条件として取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先を設定することができなければならないのでしょうか。

規則第2条第6項第6号の検索機能は、①取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先 を検索の条件として設定することができること、②日付又は金額に係る記録項目については その範囲を指定して条件を設定することができること、③二以上の任意の記録項目を組み合わせて条件を設定することができることが要件となります。したがって、スキャナで読み取った画像データをテキスト化して保存することができる機 能などが備わっていない場合であっても、スキャナで読み取った国税関係書類に係る取引年 月日その他の日付、取引金額及び取引先を手入力するなどして、検索の条件として設定する ことができるようにする必要があります。
なお、税務職員による質問検査権に基づくデータのダウンロードの求めに応じることがで きるようにしている場合には、上記②及び③の機能の確保は不要となります。 (注) スキャナ保存の検索機能における取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先につ いては、取扱通達4-34 をご参照ください。

Q.適時に入力する方法が可能な一般書類とは、具体的にどのような書類が対象となるのでしょうか。

規則第2条第7項において、国税関係書類のうち国税庁長官の定める書類(一般書類)については、入力期間の制限なく入力することができることとされており、その書類については平成17年国税庁告示第4号により告示されています。この告示により、例えば、次のような書類が入力期間の制限なく適時に入力することができます。

イ 保険契約申込書、電話加入契約申込書、クレジットカード発行申込書のように別途定型的な約款があらかじめ定められている契約申込書
ロ 口座振替依頼書
ハ 棚卸資産を購入した者が作成する検収書、商品受取書
ニ 注文書、見積書及びそれらの写し
ホ 自己が作成した納品書の写し

Q.一般書類であれば、過去に遡って保存されている書類をスキャナ保存に代えてもいいのでしょうか。

資金や物の流れに直結・連動しない書類(平成17年国税庁告示第4号に定めるもの)(一般 書類)で、要件に沿って保存することが可能であれば、過去に受領等した書類についてもス キャナ保存ができます。

Q.一般書類について、タイムスタンプはいつまでに付せばいいのでしょうか。

一般書類へのタイムスタンプについては、次のいずれかにより付すこととなります。
① 作成又は受領後、おおむね7営業日以内(事務処理規程を定めている場合には、その業務の処理に係る通常の期間(最長2か月)を経過した後おおむね7営業日以内)に付す。
②(①の期間を過ぎたものについては)正しく読み取られていることを確認した都度付す。

Q.スキャナ保存について、「災害その他やむを得ない事情」を証明した場合には保存要件が不要となる旨の規定が設けられていますが、そのような事情があれば、電磁的記録の保存自体不要になるのでしょうか。

保存義務が免除されるものではありませんので、スキャナ保存に係る国税関係書類の紙原 本の保存がない場合には、その国税関係書類に係る電磁的記録の保存が必要になります。

Q.当社は過去分重要書類のスキャナ保存に当たって、対象となる書類が膨大にあるのですが、数か月間に渡ってスキャナ保存の作業を行うことも可能でしょうか。

過去分重要書類のスキャナ保存については入力期間の制限はありませんので、数か月間に 渡ってスキャナ保存の作業を行うことも可能です。

Q.法人税に係る国税関係帳簿書類を本店のほか事業所ごとに作成、保存している場合、各事業所の長が各事業所の所在地の所轄税務署長に対して過去分重要書類の適用届出書を提出することができるのでしょうか。

法人自体が、本店所在地の所轄税務署長に対して過去分重要書類の適用届出書を提出する 必要があります。

Q.過去分重要書類についても、災害その他やむを得ない事情に係る宥恕措置の適用はあるとのことですが、何か注意することはありますか。

災害その他やむを得ない事情があった場合であっても、過去分重要書類の適用届出書を提出していない保存義務者についてまで、基準日(スキャナ保存により電磁的記録の保存をもって国税関係書類の保存に代える日をいいます。以下同じです。)前に作成又は受領した過去分重要書類について保存要件を満たさずにスキャナ保存を認めるものではありませんので注意してください。

Q.スキャナ保存の要件を満たさず保存されている電磁的記録は、どのように取り扱われるのですか。

各税法上の保存書類としては取り扱われません。

Q.自社で使用するスキャナソフト等について、電子帳簿保存法の要件を満たしているか分からないのですが、どのようにしたらよいですか。

まずは当該ソフトウェアの取扱説明書等で電子帳簿保存法の要件を満たしているか確認し てください。また、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(以下「JIIMA」とい います。)において、市販のソフトウェア及びソフトウェアサービス(以下「ソフトウェア等」 といいます。)を対象に、電子帳簿保存法における要件適合性の確認(認証)を行っており、 JIIMAが確認(認証)したソフトウェア等については、そちらでも確認することができます。

Q.公益社団法人日本文書情報マネジメント協会により認証されたソフトウェア等とはどのようなものでしょうか。

公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(以下「JIIMA」といいます。)が電子帳簿保存法に規定する機能要件に適合するか機能の仕様について取扱説明書等で確認を行い、法的要件を満たしていると判断し認証されたソフトウェア等をいいます。また、認証を受けたソフトウェア等は、国税庁及びJIIMAのホームページに記載される認証製品一覧表に明示されるほか、当該ソフトウェア等の説明書等に認証番号などが記載されています。

Q.スキャナ保存を途中で取りやめることとした場合、その取りやめることとした日において保存している電磁的記録は、そのまま電磁的記録により保存することとしてもよいのでしょうか。

スキャナ保存を適用していた保存義務者が途中でスキャナ保存を取りやめることとした場合、電磁的記録の基となった書類を廃棄している場合は、その取りやめることとした日において保存している電磁的記録を、当該国税関係書類の保存期間が満了するまでそのままスキャナ保存の要件に従って保存することになりますが、電磁的記録の基となった書類を保存しているときは当該書類を保存する必要があります。
また、仮に保存要件を満たしてその電磁的記録の保存を行うことができない場合(スキャナ保存に係る国税関係書類(紙原本)の保存がある場合を除きます。)であっても、その電磁的記録の保存義務は課せられています(法4③後段)ので、その電磁的記録について、その書類の保存すべき期間が経過する日まで保存しておく必要があります。この場合、その電磁的記録は各税法上の国税関係書類とはみなされませんので注意してください。
また、そのような場合には、各税法に定める保存義務が履行されていないこととなるため、仕入税額控除の否認や、青色申告の承認取消し等の対象となる可能性があります。

Q.令和3年度の税制改正後のスキャナ保存の要件で保存を行えるのはいつからですか。

令和4年1月1日以後に保存する一定の国税関係書類について、改正後の要件によりスキャナ保存を行うことができます。

Q.当社の課税期間は、令和3年4月1日から令和4年3月31日までですが、令和4年1月1日以後に保存する国税関係書類について新たにスキャナ保存を行いたいと考えています。その場合、課税期間の途中からスキャナ保存を行うことはできますか。

法令に定めるスキャナ保存の要件を満たせば、課税期間の途中からでもスキャナ保存を行 うことは可能です。

Q.令和3年度の税制改正前の承認済国税関係書類について、この改正前のスキャナ保存の要件のままスキャナ保存をしたいのですが、手続は必要でしょうか。

改正前の要件のままスキャナ保存する場合は手続は必要ありません。

電子取引関係

Q.電子取引の制度はどのような内容となっていますか。

所得税(源泉徴収に係る所得税を除きます。)及び法人税の保存義務者が取引情報(注文書、 領収書等に通常記載される事項) を電磁的方式により授受する取引(電子取引)を行った場合には、その取引情報を電磁的記録により保存しなければならないという制度です(法7)。

Q.電子取引とは、どのようなものをいいますか。

「電子取引」とは、取引情報の授受を電磁的方式により行う取引をいいます(法2五)。 なお、この取引情報とは、取引に関して受領し、又は交付する注文書、契約書、送り状、領 収書、見積書その他これらに準ずる書類に通常記載される事項をいいます。 具体的には、いわゆるEDI取引、インターネット等による取引、電子メールにより取引情報を授受する取引(添付ファイルによる場合を含みます。)、インターネット上にサイト を設け、当該サイトを通じて取引情報を授受する取引等をいいます。

Q.電子メールを受信した場合、どのように保存すればよいのでしょうか。

電子メール本文に取引情報が記載されている場合は当該電子メールを、電子メールの添付ファイルにより取引情報(領収書等)が授受された場合は当該添付ファイルを、それぞれ、ハードディスク、コンパクトディスク、DVD、磁気テープ、クラウドストレージ)サービス等に記録・保存してください。

Q.当社は、取引先からクラウドサービスを利用して請求書等を受領しておりますが、クラウドサービスを利用して受領した場合には、電子取引に該当しますか。

該当します。

Q.いわゆるスマホアプリによる決済を行いましたが、この際にアプリ提供事業者から利用明細等を受領する行為は、電子取引に該当しますか。

該当します。当該利用明細等に係る取引データについて保存する必要があります。

Q.従業員が会社の経費等を立て替えた場合において、その従業員が支払先から領収書を電子データで受領した行為は、会社としての電子取引に該当しますか。該当するとした場合には、どのように保存すればよいのでしょうか。

従業員が支払先から電子データにより領収書を受領する行為についても、その行為が会社の行為として行われる場合には、会社としての電子取引に該当します。そのため、この電子取引の取引情報に係る電磁的記録については、従業員から集約し、会社として取りまとめて保存し、管理することが望ましいですが、一定の間、従業員のパソコンやスマートフォン等に保存しておきつつ、会社としても日付、金額、取引先の検索条件に紐づく形でその保存状況を管理しておくことも認められます。
なお、この場合においても、規則第4条第1項各号に掲げる措置を行うとともに、税務調査の際には、その従業員が保存する電磁的記録について、税務職員の求めに応じて提出する等の対応ができるような体制を整えておく必要があり、電子データを検索して表示するときは、整然とした形式及び明瞭な状態で、速やかに出力することができるように管理しておく必要があります(【問 23】参照)。

Q.電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存等を行う場合には、どのような要件を満たさなければならないのでしょうか。

電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存等に当たっては、真実性や可視性を確保する ための要件を満たす必要があります(規則2②一イ 、二、⑥六、七、4①)。 なお、詳しくは下記の表をご覧ください。

※表挿入

Q.妻と2人で事業を営んでいる個人事業主です。取引の相手方から電子メールにPDFの請求書が添付されて送付されてきました。一般的なパソコンを使用しており、プリンタも持っていますが、特別な請求書等保存ソフトは使用していません。どのように保存しておけばよいですか。

例えば、以下のような方法で保存すれば要件を満たしていることとなります。
1 請求書データ(PDF)のファイル名に、規則性をもって内容を表示する。
例) 2022年(令和4年)10月31日に株式会社国税商事から受領した110,000円の請求書
 ⇒「20221031_㈱国税商事_110,000」
2 「取引の相手先」や「各月」など任意のフォルダに格納して保存する。
3 【問24】に記載の規程を作成し備え付ける。
※ 税務調査の際に、税務職員からダウンロードの求めがあった場合には、上記のデータについて提出してください。
※ 判定期間に係る基準期間(通常は2年前です。)の売上高が 1,000 万円以下であり、上記のダウンロードの求めに応じることができるようにしている場合には、上記1の設定は不要です。

Q.電磁的記録を外部記憶媒体へ保存する場合の要件はどういうものがありますか。

記憶媒体の種類にかかわらず保存要件は同じであり、外部記憶媒体に限った要件はありません。

Q.電磁的記録の検索機能は、現在使用しているシステムにおいて確保しなければならないのでしょうか。

現在使用しているシステムにより検索できなくても差し支えありません。

Q.保存対象となるデータ量が膨大であるため複数の保存媒体に保存しており、一課税期間を通じて検索できませんが、問題はありますか。

原則として一課税期間を通じて検索をすることができる必 要があります。

Q.バックアップデータの保存は要件となっていますか。

なっていません。

Q.電子取引で授受したデータについて、所得税法・法人税法と消費税法で取扱いにどのような違いがあるのですか。

令和3年度の税制改正により、所得税(源泉徴収に係る所得税を除きます。)及び法人税に係る保存義務者については、令和4年1月1日以後行う電子取引の取引情報に係る電磁的記録を書面やマイクロフィルム(以下「書面等」といいます。)に出力して保存する措置が廃止されましたので、その電磁的記録を一定の要件の下、保存しなければならないこととされました。
一方、消費税に係る保存義務者が行う電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存については、その保存の有無が税額計算に影響を及ぼすことなどを勘案して、令和4年1月1日以後も引き続き、その電磁的記録を書面に出力することにより保存することも認められています(令和5年10月の適格請求書等保存方式の導入に伴う電子インボイスの保存についても、【問4】のとおり一定の方法により出力した書面の保存により仕入税額控除の適用が可能です。)。

Q.請求書や領収書等を電子的に(データで)受け取った場合、どのように保存すればよいですか。

電子的に受け取った請求書や領収書等については、データのまま保存しなければならないこととされており(法7)、その真実性を確保する観点から、以下のいずれかの条件を満たす必要があります(規4①)。
⑴ タイムスタンプが付与されたデータを受領(規4①一)
⑵ 速やかに(又はその業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかに)タイムスタンプを付与(規4①二)※ 括弧書の取扱いは、取引情報の授受から当該記録事項にタイムスタンプを付すまでの各事項に処理に関する規程を定めている場合に限る。
⑶ データの訂正削除を行った場合にその記録が残るシステム又は訂正削除ができないシステムを利用(規4①三)
⑷ 訂正削除の防止に関する事務処理規程を策定、運用、備付け(規4①四)
また、事後的な確認のため、検索できるような状態で保存すること(規2⑥六)や、ディスプレイ等の備付け(規2②一イ、二)も必要となります。

Q. 電子取引の取引データの保存について、複数の改ざん防止措置が混在することは認められますか。また、電子データの格納先(保存場所)を複数に分けることは認められますか。

電子取引の取引データの授受の方法は種々あることから、その授受したデータの様態に応じて複数の改ざん防止措置が混在しても差し支えありません。また、電子データの格納先や保存方法についても、取引データの授受の方法等に応じて複数に分かれることは差し支えありませんが、電子データを検索して表示する場合には、整然とした形式及び明瞭な状態で、速やかに出力することができるように管理しておく必要があります。

Q.電子取引を行った場合において、取引情報をデータとして保存する場合、どのような保存方法が認められるでしょうか。

電子取引を行った場合には、取引情報を保存することとなりますが、例えば次に掲げる電子 甲(保存サービス) 乙 丙 請求 支払・領収 サービス利用規程 (データ訂正等の防止に関する条項を含む契約) 規程 乙 丙 請求 支払・領収 規程 契約(データ訂正等の防 止に関する条項を含む。) – 19 – 取引の種類に応じて保存することが認められます。
1 電子メールに請求書等が添付された場合
⑴ 請求書等が添付された電子メールそのもの(電子メール本文に取引情報が記載されたものを含みます。)をサーバ等(運用委託しているものを含みます。以下同じです。)自社システムに保存する。
⑵ 添付された請求書等をサーバ等に保存する。
2 発行者のウェブサイトで領収書等をダウンロードする場合
⑴ PDF等をダウンロードできる場合
 ① ウェブサイトに領収書等を保存する。
 ② ウェブサイトから領収書等をダウンロードしてサーバ等に保存する。
⑵ HTMLデータで表示される場合
 ① ウェブサイト上に領収書を保存する。
 ② ウェブサイト上に表示される領収書をスクリーンショットし、サーバ等に保存する。
 ③ ウェブサイト上に表示されたHTMLデータを領収書の形式に変換(PDF等)し、サーバ等に保存する。
3 第三者等が管理するクラウドサービスを利用し領収書等を授受する場合
⑴ クラウドサービスに領収書等を保存する。
⑵ クラウドサービスから領収書等をダウンロードして、サーバ等に保存する。
4 従業員がスマートフォン等のアプリを利用して、経費を立て替えた場合従業員のスマートフォン等に表示される領収書データを電子メールにより送信させて、自社システムに保存する。なお、この場合にはいわゆるスクリーンショットによる領収書の画像データでも構いません。おって、これらのデータを保存するサーバ等は可視性および真実性の要件を満たす必要がありますので注意してください。

Q.当社はスキャナ保存制度を利用しており、スキャニングした画像データを管理するための文書管理システムで保有しております。今回、電子取引により受領したPDFデータについても、この文書管理システムで管理することを検討していますが問題ありますでしょうか。

電子取引により授受されたデータの保存に当たって、訂正削除履歴や検索などの機能要件を満たすのであれば、スキャナ保存と同じ文書管理システムで、電子取引のデータを保存しても問題はありません。

Q.具体的にどのようなシステムであれば、訂正又は削除の履歴の確保の要件を満たしているといえるのでしょうか。

規則第4条第1項第3号に規定する訂正又は削除の履歴の確保の要件を満たしたシステムとは、例えば、
① 電磁的記録の記録事項に係る訂正・削除について、物理的にできない仕様とされているシステム
② 電磁的記録の記録事項を直接に訂正又は削除を行った場合には、訂正・削除前の電磁的記録の記録事項に係る訂正・削除の内容について、記録・保存を行うとともに、事後に検索・閲覧・出力ができるシステム
等が該当するものと考えます。

Q.電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存に当たり、検索機能で注意すべき点はありますか。

電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存に当たり、以下の要件を満たす検索機能を確保する必要があります。
⑴ 取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先を検索の条件として設定することができること。
⑵ 日付又は金額に係る記録項目については、その範囲を指定して条件を設定することができること。
⑶ 二以上の任意の記録項目を組み合わせて条件を設定することができること。

Q.当社には電子取引の取引データを保存するシステムがありませんが、電子取引の取引データを保存する際の検索機能の確保の要件について、どのような方法をとれば要件を 満たすこととなりますか。

電子取引の取引情報に係る電磁的記録(電子取引の取引データ)を保存するシステムがない場合に検索機能の確保の要件を満たす方法としては、例えば、エクセル等の表計算ソフトにより、取引データに係る取引年月日その他の日付、取引金額、取引先の情報を入力して一覧表を作成することにより、当該エクセル等の機能により、入力された項目間で範囲指定、二以上の任意の記録項目を組み合わせて条件設定をすることが可能な状態であれば、検索機能の確保の要件を満たすものと考えられます。その他、当該保存すべき取引データについて、税務職員のダウンロードの求めに応じることができるようにしておき、当該取引データのファイル名を「取引年月日その他の日付」、「取引金額」、「取引先」を含み、統一した順序で入力しておくことで、取引年月日その他の日付、取引金額、取引先を検索の条件として設定することができるため、検索機能の確保の要件を満たすものと考えられます。

Q.電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存する際の要件のうち、検索機能の確保の 要件が不要とされる場合の「判定期間に係る基準期間の売上高が1,000万円以下の場合」 とは、どのように判断すればよいのでしょうか。

個人事業者については、電子取引が行われた日の属する年の前々年の1月1日から12月31日までの期間の売上高、法人については、電子取引が行われた日の属する事業年度の前々事業年度の売上高が1,000万円を超えるかどうかで判断します。
なお、売上高が1,000万円を超えるかどうかの判断基準については、消費税法第9条の小規模事業者に係る納税義務の免除の課税期間に係る基準期間における課税売上高の判断基準の例によりますが、例えば、判定期間に係る基準期間がない新規開業者、新設法人の初年(度)、翌年(度)の課税期間などについては、検索機能の確保の要件が不要となります

Q.一般財団法人日本データ通信協会が認定する業務に係るタイムスタンプとはどのようなものでしょうか。

タイムビジネスの信頼性向上を目的として、一般財団法人日本データ通信協会が定める基準を満たすものとして認定された時刻認証業務によって付与され、その有効性が証明されるものです。
また、認定を受けたタイムスタンプ事業者には、「タイムビジネス信頼・安心認定証」が交付され、以下に示す「タイムビジネス信頼・安心認定マーク」を使用できることから、その事業者の時刻認証業務が一般財団法人日本データ通信協会から認定されたものであるか否かについては、この認定マークによって判断することもできます。

※認定マーク画像挿入?

Q.自社で使用する電子取引用のソフト等について、電子帳簿保存法の要件を満たしている か分からないのですが、どのようにしたらよいですか。

まずは当該ソフトウェアの取扱説明書等で電子帳簿保存法の要件を満たしているか確認してください。また、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(以下「JIIMA」といいます。)において、市販のソフトウェア及びソフトウェアサービス(以下「ソフトウェア等」といいます。)を対象に、電子帳簿保存法における要件適合性の確認(認証)を行っており、JIIMAが確認(認証)したソフトウェア等については、そちらでも確認することができます。 

Q.公益社団法人日本文書情報マネジメント協会により認証されたソフトウェア等とはどの ようなものでしょうか。

公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(以下「JIIMA」といいます。)が電子帳簿保存法に規定する機能要件に適合するか機能の仕様について取扱説明書等で確認を行い、法的要件を満たしていると判断し認証されたソフトウェア等をいいます。また、認証を受けたソフトウェア等は、国税庁及びJIIMAのホームページに記載される認証製品一覧表に明示されるほか、当該ソフトウェア等の説明書等に認証番号などが記載されています。
認証制度開始時からの電子帳簿(法4①)及びスキャナ保存(法4③)用のソフトウェア等に係る認証制度に加えて、令和3年4月以降は、電子書類(法4②)及び電子取引(法7)に係るソフトウェア等についても認証を行っています。なお、認証を受けたソフトウェア等は、以下に示す「認証ロゴ」を使用できることから、そのソフトウェアがJIIMAから認証されたものであるか否かについては、この認証ロゴによって判断することもできます。ただし、以下の「認証ロゴ」は令和3年6月現在で使用しているものを記載していますので、使用に当たっては説明書等で認証番号などを確認していただくようお願いします。

Q.電子データに関連して改ざん等の不正が把握されたときには重加算税が加重されると のことですが、具体的にはどのような場合に加重の対象となるのでしょうか 。

電子取引により授受した取引データを削除、改ざんするなどして、売上除外や経費の水増しが行われた場合のほか、保存された取引データの内容が事業実態を表していないような場 合(架空取引等)も重加算税の加重対象となります。

ご自身の状況に合わせて、参考にしてみてください。

電子帳簿保存法改正に向けてやるべき3つのステップ

電帳法の変更に合わせてあらかじめ準備しておくとスムーズに対応できます。

3つのステップをお伝えします。

ステップ1

顧客ごとの取引状況の一覧管理

顧客ごとの取引が、紙なのか電子なのかでまずは一覧化していきましょう。

紙の場合は、スキャン保存が、電子の場合でも上記に書いたような様々な保存規定があります。

ステップ2

自社の状況に合わせたSaaSサービスの選定

楽楽精算や勘定奉行などに代表される経費精算、請求書発行サービスは、電子保存法への対応が進んでいます。自社ですべてを完結させずにこれを機に精算サービスへの切り替えをおすすめします。

ステップ3

SaaSサービスの導入

エクセルなどの一覧表や担当者の力量に頼る経営をやめて、ぜひ導入を検討して進めてください。

電子帳簿保存法の次には、インボイス制度も始まります。これらに対応するためにも今のうちにSaaSサービスを導入してDXを開始することをおすすめします。

まとめ

請求書や契約書などの保存は、電子帳簿保存法にそって行わなければいけません。

2022年に施行される改正で慌てることなく少しでもスムーズな対応ができるよう、この記事を参考にしてください。

改正後の電子帳簿保存法にも対応している経理ソフトのご検討もしてみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。