DX推進

30社以上のDXを推進した私がおすすめ!今、読んで欲しい”DX本”5冊

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DXコンサルタントの日淺と言います。2019年からDX専門のコンサルティングファームを経営し、これまで30社以上の大小様々なDXプロジェクトを支援しています。

DXという言葉、企業の中で使われだしたのは、2019年頃からでした。それが、コロナショックを経て、テレビCMやネット広告などでも、多くの人が目に触れる機会も増えてきました。

私自身も、2年前にDXコンサルティングファームを経営したころは、「DXって何?」と言われることが多かったですが、今は、DXといえば、ビジネス用語として通じるように変化してきたことを実感しています。

現在、本年中の発刊を目指して、私自身も出版社と企画を進めています。

この記事は、

  • DXを学びたいけど、どこから手をつけていいかわからない
  • DXを進めているけど、より深く学ぶためにはどうしたら・・・

という方向けに書いていますが、
ぜひそうじゃない人にも読んでほしいと思います。

というのも、スタンフォード大学が発表した今後10年でなくなる職業の原因となるのが、このDXになります。社会がどのように変化していくかを知ることで、あなたのキャリアアップや転職などにも役に立つでしょう。

これまで日本で出ているDX関連本50冊以上を読破してきた中から、厳選した5冊を紹介します。
この5冊を読んでもらうことで、今と未来をつなげて、あなた自身や会社の未来をより鮮明に描けると確信します。

私が直接お会いできない方にも、この記事でおすすめする本を読んでいただき、少しでもあなたにとっても、あなたの会社にとっても、貢献できることを願っています。

アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る

作者: 藤井 保文,尾原 和啓
出版社/メーカー: 日経BP
発売日: 2019/3/23
メディア: 単行本(ソフトカバー)

第1次DXブームの火付け役

「オフラインが存在しなくなる」
「データを活用した信用社会」

といった、これまで日本人には馴染みのなかったキーワードが、随所に出てきます。

著者が中国の事情に詳しいこともあり、中国での事例が非常に多くなっており、商習慣の違う日本でそのまま取り入れるところは、難しい部分はありますが、世界を牽引する「デジタルトランスフォーメーション」を伝えるには、非常にインパクトがある内容が、随所に光っています。

前半パートでは、アフターデジタルとはどういう世界なのかを紹介し、後半パートでは、アフターデジタルを活用するための思考法や事例、また日本企業がどのようにしていったら良いかを解説しています。

この本のおすすめのポイント

この本の最大のおすすめポイントは、「OMO」−オンラインマージドオフライン
これが書かれている第2章だけ読んでもらえば、この本の役割は、ほぼ終わったと言っても過言ではありません。

【ビフォアデジタル】リアル(店や人)でいつも会えるお客様が、たまにデジタルにも来てくれる
【アフターデジタル】デジタルで絶えず接点があり、たまにデジタルを活用したリアル(店や人)にも来てくれる

アフターデジタル p47

日本企業のデジタルに対するアプローチは、「リアルでの接点が大前提で、デジタルはそれを補完するもの」という常識が大半を締めています。

ビフォアデジタルの世界がまさにこの世界です。

「リアルを補完するためになんとなくECをやろうか」
「キャンペーンのタイミングに合わせてネット広告も打とうか」

これまでは、それで良かったのかもしれませんが、本気でユーザーと向き合わないと御社は、見捨てられますよ。
アフターデジタルの世界は、そんなもんじゃないですよ。

ということで、パーソナライズ化、信用スコアなどのデータ活用における一つの世界観が示されています。

本書を手にとって頂き、デジタルが実現できる世界観を学んでいただければと思います。

イラスト&図解でわかるDX−デジタル技術で爆発的に成長する産業、破壊される産業

作者: 兼安 暁
出版社/メーカー: 彩流社
発売日: 2019/10/11
メディア: 単行本(ソフトカバー)

今まで出たDX本の中で抜群の網羅性と視認性

これも2019年に出ている本になりますが、これまで私が、50冊近いDX関連本を読んでいる中で、抜群の網羅性と視認性がある本が、この本であると言えます。

お客様にも、弊社で働き始めた従業員にも、まずは、この本を読んでDXの世界観を理解してもらっています。

DXとはなにか?

という問いに対して、定義、ビジネスモデル、技術、DXによって破壊される産業、今後伸びていく産業、生き残り策と、本書全体を通して図解も交えて書かれていて、300ページ近くありますが、それを感じさせないほどスラスラ読めます。

本書のおすすめのポイント

「この技術を我社で活用したらどうなるのか?」
「このビジネスモデルを我社で活かせないだろうか?」

といった、問いをもって読んでほしい一冊です。

例えば、サブスクモデル、シェアリングエコノミー、オンラインマーケットプレイスなどのビジネスモデルやブロックチェーン、AI、AR・VRなどの技術の活用方法を考えてみる。

今、デジタルの世界がどのように変化していて、未来をどのように描くかという点で本書は優れています。

個人的におすすめな箇所は、本書の36ページに紹介されているレイ・カーツワイル博士による未来年表です。
2018年から2038年以降の未来年表が記載されていて、非常に面白い未来予測がなされています。

本書は、自社のDXの可能性を考え、ここで紹介されているビジネスモデルや技術を詳しく学んでいくための導入本といえます。

2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ

作者: ピーター・ディアマンディス (著), スティーブン・コトラー (著), 山本 康正 (その他), 土方 奈美 (翻訳)
出版社/メーカー: NewsPicks パブリッシング
発売日: 2020/12/24
メディア: 単行本

未来を作る側の人間が書いた”未来達成”本

イーロン・マスクの盟友が書いた本として、話題になっている一冊です。

この本の著者、ピーター・ディアマンディスは、ギリシャ系アメリカ人のエンジニア、医師、起業家であり、Xプライズ財団の創設者兼会長、シンガラリティ大学の共同創設者兼執行会長、ニューヨークタイムズのベストセラー作家という「お前誰やねん」というぐらいの肩書の持ち主。

この人が、本書の書き出しで次のように言っています。

「コンバージェンス(融合)の時代がやってくる」

何が融合していくんだというと、「エクスポネンシャル(加速度的)テクノロジーが融合していくんだ」と言っています。

『量子コンピューティング、AI、輸送ネットワーク、ロボット、VR、AR、3Dプリンティング、ブロックチェーン、材料科学』この9つの技術が、融合して、新しい世界が作られていくと言っています。

本書では、これらの融合した未来が、買い物、広告、エンタメ、教育、医療、寿命延長、保険・金融・不動産、食料の分野でどうなっていくかを解説しています。

本書のおすすめのポイント

未来予測本というと、他にも本はたくさん出ています。その中で、現役の投資家であり、教育者が書いているのが、この本の最大の特長と言えます。

この本は、未来予測本ではなく、
「著者自身が、未来を作る上で、注目している事業を紹介した本」
と言い換えることができ、この本では、我々の生活が一変する様子が、多く描かれています。

本書の中にある内容で買い物を1シーンを取ってみても、

2026年のショッピングシーンでは、

「幹細胞からできたレザージャケットを購入するために、自動運転のタクシーの行き先が変わり、お店では自分のサイズに合った服が用意され、もちろん精算もいらず、お店も側も売れた側から、補充の注文をAIが自動で行う」

と言った具体的な内容が描かれています。

2029年のショッピングシーンは、もっと進化している内容が出てきます。

400ページ近くある、超大作になりますので、概要だけでも知りたいという人は、youtubeで、オリエンタルラジオの中田さんが解説動画を上げているので、見てみてください。

個人的には書籍でこそという一冊なので、ぜひ、読んでほしい。
テクノロジーが融合することにより、我々の世界が変わることをまざまざと教えてくれる一冊になります。

ダブルハーベスト 勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン

作者: 堀田 創 , 尾原 和啓
出版社/メーカー: ダイヤモンド社
発売日: 2021/4/14
メディア: 単行本

AIを戦略に取り入れるためのDX戦略本

共同著者である尾原さんは、アフターデジタルの著者でもあります。

その彼が本書で言っているのは、「DX=デジタル化ではない」ということ。

タイトルにもなっている「ダブルハーベスト」とは一体、何なのか。

ベースになっているのは、Amazon創業者ジェフ・ベソスが、ナプキンの裏に書いたと言われているハーベストループです。これにAIを活用することで、人とAIのダブルで成長する仕組みを作ろうというが主題になっています。

「AIとデータを活用することで、人間の働き方がどのように楽になるのか。」

これを本書の戦略では提示してくれています。

本書のおすすめのポイント

DX本の中でも、戦略本は、非常に多く出ています。私も10冊以上の様々な戦略本を読んできました。

主な内容は、DXを計画化して、業務課題を見つけて、技術選定をして、PoCをして、実装して、グロースするという内容の本がほとんどです。

その中でも、本書が示している中で一番惹かれた点は、

良い戦略、正しい戦略は、いかに「楽して稼ぐ」ことを徹底できるかできまる。

と言っていることです。

補足して説明すると、

・AIを使うことで、これまで活用出来ていなかったデータを活用し、スケールメリットを出しましょう。
・AIを活用して、人が判断していた部分を効率的にしていきましょう。

という意味での、楽して稼ぐとなっています。その点では、発想の転換が大切。

これまでのDX戦略本は、一部の責任者が、きれいな絵を書いて、現場を巻き込みながら、推進していきましょうという点に主題をおいて書かれているものがほとんどで、AI技術を取り入れて、具体的に業務改善を目指していく戦略本は、日本初の一冊になっています。

AIを活用するための本ではなく、AIを戦略に取り入れるための本としては、秀逸な一冊です。

DXの思考法 日本経済復活への最強戦略

作者: 西山 圭太 (著), 解説・冨山和彦 (解説)
出版社/メーカー: 文芸春秋
発売日: 2021/4/13
メディア: 単行本

第1章だけでも読んでほしい挑戦的な一書

この本を紹介する上で、賛否両論が自分の中であるなと思いつつ紹介します。

著者の西山さんは、東京大学を出たあとに、通産省に入省。2020年に退官するまで各国の要人と交流を結んできた方とのこと。なので、文章が難しい。

ぜんぜんユーザーフレンドリーな本じゃないです(笑)

本書の解説をしている冨山さんの言葉を借りれば、『応援的挑戦状』

本書のおすすめのポイント

ユーザーフレンドリーではない本をなぜ紹介するのか。

それは、”IXの概念”Industrial Transformationの視点が、この本を通じての最大の特長であり、また、他にはない概念言えるからです。

『産業まるごとの転換』と著者は言っていますが、「企業経営そのものを変換していくためには、個々の企業のあり方だけではなく、産業そのものを消費者も含めてトランスフォームしていかなくてはならない」と言う内容は、どの業界においても当てはまります。

従来型の自分のペースで、PDCAを回して、経営を進めていくスタイルでは、産業構造が変化している今は、通用しないということが、よく分かる本です。

これが第1章に書かれているので、ぜひこの部分だけでも読んでいただきたい思い紹介しました。

本書を読む点で1点、注意点があるとすれば、これは、ビジネス書ではなく、DXの論文と思って読んでください。論文と思って読むと、内容がスッと入ってくることが多くあります。

まとめ

今、読んでほしいDX本5冊として紹介をしてきました。

特に、未来や世界がどのように変わるのか。という視点を重視して選びました。

DXは、これまでの会社の延長線上にあるものではなく、未来から逆算されたものであると私自身が考えているからです。

ハンコの電子化?リモートワークの普及?資料の見える化?

もちろん、それもDXなんですが、世界は、デジタルの力でうねりをあげて変化しているのに、それでいいのか?と感じることが少なくありません。

企業のDXをサポートする立場として、2030年には、全世界で200兆円にもなると言われているDX市場に期待を寄せつつ、実践と学習を繰り返していきたいと思います。

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