DX推進

30社以上のDXを推進した私が厳選!これから読んで欲しい”DXプロジェクトのための本”5冊

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DXコンサルタントの日淺と言います。

2019年からDX専門のコンサルティングファームを経営し、これまで30社以上の大小様々なDXプロジェクトを支援しています。

私が、2年前にDXコンサルティングファームを経営し始めたころは、「DXって何?」と言われることが多かったですが、今は、DXといえば、ビジネス用語として通じるように変化してきたことを実感しています。

現在、本年中の発刊を目指して、私自身も出版社と企画を進めています。

以前、「DXとはなにか?」という視点でもおすすめ本もまとめたので、こちらも合わせてご覧ください。

今回は、更にDX推進する方、プロジェクトを運営しなくては行けない方を対象に

「DXプロジェクトを進めるための本」を選んでみました。

この記事は、

  • DXプロジェクトの推進方法をどうしたら・・・?
  • DXの最前線の現場ではなにが起こっているのか?

という方向けに書いていますが、
ぜひそうじゃない人にも読んでほしいと思います。

経済産業省が2020年12月28日に公表した「DXレポート2」も「95%の企業がDXにまったく取り組んでいないか、取り組み始めた段階」というデータがあります。

この記事を読んで頂いた方にも、これからDXに取り組むことがある可能性が高いので、他人事ではないとも言えます。この5冊を読んでもらうことで、そのための準備となると確信しています。

これまで日本で出ているDX関連本50冊以上を読破してきた中から、厳選した5冊を紹介します。

私が直接お会いできない方にも、この記事でおすすめする本を読んでいただき、少しでもあなたにとっても、あなたの会社にとっても、貢献できることを願っています。

本当に使えるDXプロジェクトの教科書

作者: 下田 幸祐, 飯田 哲也
出版社/メーカー: 日経BP
発売日: 2020/3/26
メディア: 単行本(ソフトカバー)

未知のDXプロジェクトを具体化した一書

この本が出た2020年3月頃は、ちょうど「DXとは何か?」ということが議論されていた時期でした。

その中でも、本書は、

「社長にDXをやれと任されたものの、何をどう進めていいか困っている」

という方を対象に書かれています。

著者は、これまで基幹システムの導入で成果を上げており、これまでの一般的なIT系のプロジェクト推進とDXプロジェクト推進の違いを明確にして、内容が進んでいるので、これまで、システム導入の経験がある方には、読みやすいものになっています。

本書のおすすめのポイント

書籍が発売されてから1年半経っても、基本となる骨格は、非常に学びやすいものになっています。

例えば、

開発プロジェクトとDXプロジェクトの違いとして、

開発「要件・要求が決まっている」 DX「要件・要件が決まっていない」
開発「実績のある技術」      DX「AIなどの実績のない技術」
体制「業務部門・IT部門」     DX「企画、マーケティング、商品開発、ITなどの複数部門」

などの違いを明確にした上で、

特にプロジェクト推進に効果的なのが、p22にある、フェーズごとに開発の全体像を示している図は、今からDXプロジェクトを推進する人にとっては、活用できると思います。

p22の図

上記の図を軸に丁寧に解説されているので、「これからプロジェクト推進をどうしたらいいのか?」と悩んでいる方には、特におすすめです。

90日で成果をだす DX(デジタルトランスフォーメーション)入門

作者: 須藤 憲司
出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
発売日: 2020/3/19
メディア: 単行本(ソフトカバー)

顧客体験を軸にしたDX本

これも2020年3月に出ている本になります。

この本の特徴は、

”UXを軸にDXをどう考えるべきか?”

顧客体験を軸にDXを考えたときに、消費者が、リッチ化、パーソナライズ化されていると定義しています。

消費者のデジタル環境が変化していっているのに、企業が消費者の変化についていけないことで、大きな損失がでるというが、この本の前提条件です。

第3章以降では、DXに使える技術やDXを進めている事例も掲載されているので、DX入門という名の通りの構成になっている本になります。

本書のおすすめのポイント

本書の特徴は、「90日で成果を出す」がポイントになると思いますが、この成果とは何に当たるかが鍵になります。

私は、本書を手にとったときに、90日でDXプロジェクトが完了すると思ったのですが、正確には、

【90日で自社で行うDXの方向性がわかる本】

が正しい解釈になります。

本書の第5章がまさにこの部分で、「90日間で「DX戦略計画マップ」を作りましょう」という内容です。

DXプロジェクトが90日で完了すると考えて読むと期待はずれになりますが、90日間で、自社でできるDXの方向性がわかると考えると入門書としては、おすすめできます。

ソフトウェア・ファースト あらゆるビジネスを一変させる最強戦略

作者: 及川 卓也
出版社/メーカー: 日経BP
発売日: 2019/10/10
メディア: 単行本

技術を軸にしたDXプロジェクト本

書者の及川さんは、MicrosoftやGoogleでエンジニアリングマネージャーとして活躍された方で、エンジニア視点でのプロジェクト本としては、日本で出ている本では、唯一無二の本だと言えます。

この本のタイトルである、「ソフトウェア・ファースト」という概念が、非常にユニークな視点で、ソフトウェアがすべてではないとしつつも、あらゆる産業が、ソフトウェアの力で、破壊され、変化していくという主題で展開されています。

この本を読んで頂くと、DevOps手法がDXと相性の良い理由やビジネスとクリエイティブとテクノロジーの関係性が良くわかります。

エンジニアリングの視点で書かれてはいますが、エンジニアの方はもちろん、非エンジニアの方が読んでも、非常に学べる本となっています。

本書のおすすめのポイント

300ページを超える大作本になりますが、非常に丁寧に書かれているので、ソフトウェアに寄って、何が変わるのか。DXとどのような関係性があるのかがしっかりわかる本となっています。

本書の中で、特に私が感銘を受けた部分は

「DXの本質は、IT活用を手の内化すること(p107)」

スピード感を持って企業の理念に基づいたDXを進めるためには、テクノロジーの内製化が必要で、ここに言及しています。

私も現場でコンサルティングをしていて思うのは、上場企業などの日本企業は、テクノロジー分野において、ほとんどがベンダー頼りということで、ここがDXがうまくいかない一因であると考えています。

DXプロジェクトの現場でも、外部委託をしながら進めていくのが現実的とは思いますが、同時に内製化も検討しながら進めることが、必要だと私も同意見です。

技術と軸にDXプロジェクトをまとめた一書なので、ぜひ、皆さんに読んで欲しい一書です。

ルポ 日本のDX最前線 

作者: 酒井 真弓
出版社/メーカー: インターナショナル新書
発売日: 2021/6/7
メディア: 新書

DXの最前線を追った一書

最近出たDX本の中でも異色の一書。

政府編と企業編でそれぞれコロナ禍の中でのDXプロジェクトの現場で何が起こっていたかがまざまざと覗き見ることができます。

著者の酒井さんは、アイティメディアを経て、フリーに転向し、記者や広報の仕事をされている方です。

この本は、実際に企業の中でDXを進めている人の声や実際に起こったことが記載しているので、単なる事例紹介ではなく、失敗もうまくいったこともすべて赤裸々に語られています。

本書のおすすめのポイント

この本で紹介されている政府・企業が

政府CIO、経済産業省、金融庁、コープさっぽろ、トライアル、イカセンター、セブン銀行、コーセーと、様々な政府、企業のDXの内情が知れます。

私が面白かったのは、コープさっぽろ。

これからDXを行う企業の多くが直面する事例が細かく書かれています。

  • トップが腹をくくると早い
  • 内製エンジニア組織を作る
  • excel依存

等々、小売業がDXをする上での壁や当事者なら胃が痛くなるようなエピソードが満載です。

その他の企業のエピソードについても、きっとヒントになることがあると思うので、体系的にDXを学ぶのは、大変。まずは、最前線で何が起こっているか知りたいという方向けにおすすめの一書になります。

現場の人が登場するDX本として、オススメの一書です。

リーダーとして覚えておいてほしいこと

作者: 野村 克也
出版社/メーカー: PHP出版
発売日: 2020/2/8
メディア: 単行本

DXプロジェクトに通じるリーダー論

「DXプロジェクト推進におすすめの本じゃないのか!」

という声も聞こえて来そうですが、あえて紹介させて頂きます。

私がこの本の帯に惹かれて、手にとったとこがきっかけでした。

「戦略・戦術の実行」「データ活用」だけでは強いチームは作れない

本書の帯より

内容としては、当たり前のごとく野村監督の本なので、野球の話しがもちろん中心なのですが、この帯を読んだときに、DXプロジェクトにも同じことが言えるなと感じましたので、選ばせてもらいました。

本書のおすすめのポイント

どんなに良い戦略も、データを活用しても最後は「人」
DXプロジェクトを進める上で、やっぱり最後は人になります。

本書は、リーダー論として描かれていますが、プロジェクトを推進するリーダーはもちろん。

プロジェクトメンバーの方にも推進する側がどのようなことを考えているかがわかるので、ぜひ読んでほしいと思います。

野球は、半年以上のリーグ戦を戦い、最後に日本シリーズで優勝を決めます。それが毎年続くので、長い目で見たときに強いチームを作ることが重要になります。

DXプロジェクトも似ていて、会社を断続的に変革していくので、長い目で見て、強い会社、強いチームを作っていくことが共通点になります。

野球がわからない人には、少し難解に感じるかもしれませんが、ぜひ第1章の「リーダーの心得と思想」だけでも読んでもらえたら、プロジェクト推進のヒントになると思います。

まとめ

DXプロジェクトのための本5冊として紹介をしてきました。

体系的に学べるものスタンダードなものから、ルポ、最後は野村監督のリーダー論まで、自分が読んでためになった本を紹介させていただきました。

DXプロジェクトを推進するには、これが基本的な方法ですというものは、現在のところありません。

ただ、共通して言われているのは、これまでの開発手順とは全く別なものになるということです。

紹介させてもらった本を読んでいただければ、自社にとっての全体像が明確になると思いますので、ぜひ、一度手にとっていただければ幸いです。

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